今回は外部環境分析のPESTLE分析について解説していきます。
SWOT分析では外的要因の「Opportunity(機会)」や「Threat(脅威)」を書き出したと思いますが、さらに具体的な要素をPESTLE分析で確認し、計画中のビジネスモデルに脅威がないか確認することができます。
具体的には下記の要素を指します。
・Political…政治的
☞サービスを展開する国の政府の方針などに合っているか。サービス内容などが法的に禁止されている事項に当てはまっていないか?
・Economic…経済的
☞セグメントの景気やターゲット顧客の経済状況、購買力とサービス価格が合致しているか。需要、コスト、利子、為替などの状況はどうか。
・Sociological…社会的
☞ターゲット顧客の宗教、人種、性別、社会的・文化的な背景とサービスが合致するか。
・Technological…技術的
☞サービスで使用する現在の技術が、数年後、10年後など長い期間で使われ続けるのか。長期的に見てどのような技術に移り変わるのか。
・Legal…法的
☞サービス内容が法に触れていないかの確認。独占禁止法、税制、雇用法、労働法など。
・Environmental…環境的
☞地球温暖化、大気汚染など。サービスや商品がエコロジカルかどうか。
分かりやすくするために私のクライアントさんの事例をあげます。
クライアントさんが考えた多くのビジネスモデルの中から実現を目指していたプロダクトがありました。
そして、その製造国として候補に挙げていた国がありました。
その国で製造を行えば日本での製造よりも圧倒的に安価に抑えられ、販売価格もマーケットのニーズにフィットしたものになるはずでした。
PESTLE分析などを共に取り組んでいたころ、
「この国の工場に知人を介して製造をお願いできそうなのですが、政情が不安定なのです。」
と不安そうに話していた最中、予想通りその国で戦争が始まってしまいました。
事業計画を練る中、低コストの外国産から国内産へ変更が必要となり、結果、高コストなためこの計画は実現しませんでした。
計画を実現できないのは残念でしたが、多くのリソースを投入する前にリスクマネジメントできたことは良かったと思います。
自社で考えるサービスについて、これらの内容を分析し、書き出してみましょう。
ビジネスモデル考案中に気づかない落とし穴を見つけることができ、早めに対応策を練ることができます。
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