私の父は起業家で30年以上経営に取り組んでいます。
二人姉妹の長女である私が経営者になることは、父にとって長年の願いでした。
私が小学校5年生のころ、
「お前は会社員になるな、経営者になれ。」
と言われました。
小学生の女の子には酷な話だったと思います。
ことあるごとに、「経営者ならこうする。」という指導が入る人生でした。
私が中学生だったころ、ある日帰宅した父から、
「(将来)お前の事業所にヤ〇ザから電話がかかってきた時の対応方法を考えておけ」
と言われたり、少し特異な環境でした。
ちなみに対応方法は「出るとことに出ましょう。(裁判をしましょうの意)」と言う、でした(苦笑)。
裁判したい人はいないからこれで相手は間違いなく黙る、とのことでした。
高校卒業→フランス留学→就職→フリーター→就職→結婚→離婚という歩みをした私は、39歳で経営者になった父に習い、同じ年齢で個人事業主としてスタートを切りました。
その半年後には、やはり父の勧めで法人化を勧められ、実際に父に起業することを電話で連絡すると、
「周りの人全員に反対されてでも起業したいか?」
「飢える覚悟はできているか?」
と2つの質問をされました。
経営者としてはこれほどの覚悟が必要だとすぐに悟った私は、
「はい」
とすぐに返事をしました。
そもそも「死ぬのか、死ぬ気で起業するか」という段階まで追い詰められての決断だったので覚悟はある程度できていました。
そして、ミッションやビジネスモデルを記したパワーポイントを実家に持っていき、父に見せました。
当時のミッションは「女性活躍」と「グローバル進出」の2本柱でしたが
「本当はどちらの方がやりたいのか?」
という父からの鋭い質問に、
「女性活躍です。」
と即答し、少しモヤがかかっていた自分の方向性をはっきりさせてくれました。
実家から最寄り駅に送ってもらう車中、父は、
「事業をやるということは生きること、生きるとは情熱だ!」
という熱い言葉を残し、私を都会へ再び送り出しました。
父との対峙は今でも多く悩まされていますが、この日は私が父を尊敬する熱い起業家精神を見ることができ、嬉しい日となりました。
【追記】
ひとつお伝えしたいことがあり追記します。
ご両親に「あなたにはこうなって欲しい」と言われたからと言って、それを実現する必要はありません。
それは親のエゴであり、子供のことを真に考える人の姿勢ではありません。
親の言う通りにして、人生を後悔するのはナンセンスだと思っています。
あくまでも、「自分は何をしたいか?」をベースに人生の大事な選択をしていって欲しいです。
私の場合はたまたま経営者の仕事が良かっただけです。
皆さんの人生は皆さんのものであり、ご両親のものではありません。
これまでブログ内で説明した世の中の情勢を把握した上で、ご自身の行きたい方向性を見出し、ご活躍いただきたいと切に願っております。
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